祖父母にどう伝える?特別支援学級を選んだ我が子のこと

「特別支援学級なんて大げさじゃない?」

子どものために特別支援学級を選ぼうとしているあなたに、そんな祖父母の言葉が心に突き刺さったことはありませんか?

でも、それは育ってきた時代や、価値観の違いからくる祖父母の戸惑いかもしれません。

2007年、日本の教育制度は大きく変わり、『特別支援教育』が本格的に始まりました。

以前は重度の障害のある子どもだけを対象とする、『養護学校』というイメージが強かったかもしれません。

けれど今では、診断の有無に関係なく、“集団の中で困りごとのある子”にも支援を届ける時代になっています。

そして、早期の支援が子どもの力を伸ばせる可能性が高いことも、数多くの研究で明らかになっています。

「人より少し時間はかかるけど、学ぶ力はある」
「安心できる環境で、自信をもって過ごしてほしい」

そんな思いを、素直な言葉で伝えてみましょう。

祖父母の心に届く“言葉選び”のヒント

たとえば、こんなふうに伝えてみてはどうでしょうか。

  • 最近、学校で自信をなくしていて…
  • 就学相談で専門家と相談したら、この子に合ったサポートがあると言われたの
  • 担任の先生に相談したら、少しだけサポートがあれば、この子らしさがもっと伸びるって言われたの
  • 特別支援学級って、“特別”というより、その子に合った環境で学ぶための選択なんだって

祖父母世代には、“みんなと同じように頑張るのが当たり前”という考えが根強いこともあります。

また“特別”という言葉に対する印象から、“目立つのではないか”“からかわれるのではないか”という心配する方も少なくありません。

だからこそ、「今の学校では、いろいろなサポートが受けられる時代になってきたよ」 と伝えてみましょう。

令和の子どもたちは、多様な学び方や個性に触れながら育っていて、支援を受ける子も増えています。

支援は“特別なこと”というより、“その子の力をよりよく伸ばすための手段”になってきているのです。

“やり方を変えるだけで、この子の力が伸びていく”

—そんな事実を共有することが、祖父母の理解につながることも多いようです。

迷いや不安があるのは当然です。

でも、“この子の味方でいたい”と思って出した答えなら、それがきっと正解。

どうか悩んだ時は、一人で抱え込まず、専門家や同じ立場の保護者に相談してください。

子どもに合った環境を選ぶことは、愛情のかたちのひとつです。

あなたのその一歩が、きっと子どもの未来を広げていきます。

支えてくれる人は必ずいます。

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平井 智子
教育現場20年超。特別支援学級や通常級の担任経験を経て、子育ての悩みに寄り添った支援をしています。