発音の相談で“食事”の話?でも、実はつながってるんです

お子さんの「ことばの発達」気になりますよね。

実は「食べること」と「話すこと」は、とても深いつながりがあります。

実は「飲み込む」動きって、ただ口に入れてゴクンとするだけではありません。


唇・舌・喉・そして呼吸のタイミングまで、多くの体の機能が連携して行われています。

こうしたことが実は「発音」や「ことばを話す」時にも使われています。

そして、それをサポートするのが、言語聴覚士という専門職です。

「言葉のリハビリだけの仕事」と思われがちですが、実は「食べる」「飲み込む」ことについてもサポートをしています。

口の動きは、話すことと食べること、どちらにも関係しているからです。

赤ちゃんの成長から分かること

赤ちゃんの発達の中でも「食べること」と「話すこと」の関係がよく表れています。

  • 授乳期:唇で吸う力が育つ →「ママ」「パパ」などの発音が出やすくなる。
  • 離乳期:舌で押しつぶす動きが出る → タ行・ナ行が発音できるようになる。
  • 幼児期:しっかり噛む力が育つ → カ行・サ行・ラ行など複雑な発音が出せるようになる。

このように、「噛む力・飲み込む力」が自然についてくると、発音もよりしやすくなるのです。



食事は自然なお口のトレーニング


発音が上手くできないお子さんに、「もっとしっかり噛む食事にしましょう」とお伝えすることもあります。

「発音の相談で来たのに、なぜ食事の話をするの?」と驚かれることもあります。

日常の食事は、最も自然な口のトレーニングなのです。

お口の体操をわざわざしなくても、噛んだり飲み込んだりすることで唇・舌・あごをしっかり使うことができます。



気になることがあれば言語聴覚士に相談を

  • 食べこぼしが多い
  • 噛まずに丸のみしてしまう
  • 発音がはっきりしない

こんな様子が見られたら一度、言語聴覚士に相談してみてくださいね。

投稿のシェア、よろしくお願いいたします!
ABOUT US
さとう さゆみ言語聴覚士
言語聴覚士。子どもから大人までの言語療法が得意。現在は訪問看護ステーションでリハビリを提供するかたわら、「場所を選ばずつながれる言語聴覚士」として、オンラインでことばのレッスンを行う。