「発達障害の診断を受けたけど、大学に行けるのかな?」と不安に思っている方も多いかもしれません。
結論から言うと、発達障害があるからといって大学に行けないということはありません。
実際に、多くの(知的障害のない)発達障害のある学生が大学で学んでいます。
ただし、大学に入るためには、入試を受けて合格する必要があります。
試験の内容は大学によって異なりますが、学力試験がある場合がほとんどです。
そのため、その入試をクリアできるだけの学力は必要です。
受験時の配慮(合理的配慮)を受けることができる発達障害のある受験生は、試験を受ける際に「合理的配慮」を申請することができます。
合理的配慮とは、障害による不利益をできるだけ減らすために、大学側が提供する特別な対応のことです。
例えば、以下のような配慮を受けられる可能性があります。
- 試験時間の延長
- 別室受験
- 問題用紙の文字の拡大
- 試験官による問題の読み上げ
合理的配慮を受けるためには、高校での支援の実績や医師の意見書が必要になることが多いので、早めに大学に相談することが大切です。
入試要項をよく読んだり、オープンキャンパスで質問したりして、準備を進めましょう。
大学入学後のサポート
無事に大学に合格した後も、支援を受けながら学ぶことができます。
多くの大学には「障害学生支援室」(名称は大学によって異なります)があり、合理的配慮の申請をすることができます。
申請が認められれば、例えば以下のような配慮を受けることができます。
- 授業の録音やノートテイク(授業内容を書き取る支援)
- 試験での時間延長や別室受験
- 課題の提出期限の調整
また、支援が必要でない場合は、特に申請しなくても問題ありません。
大学の支援体制を確認しよう
大学によって支援の内容は異なります。
最近では、多くの大学が障害のある学生の支援についてホームページに情報を掲載しています。
気になる大学があれば、事前に確認してみましょう。
また、支援が充実している大学を選ぶことも一つの方法です。
オープンキャンパスに参加し、実際にどのような支援が行われているのかを見てみると安心できるかもしれません。
発達障害があっても、適切な準備とサポートを受ければ大学で学ぶことは十分可能です。
自分に合った大学が見つかるといいですね。