ペアレント・トレーニングは、工夫の必要な子育てをしている保護者が、子どもの特性などを理解し、対応方法を学ぶ支援プログラムです。
家庭での関わり方を改善することで、問題行動を減らし、より良い親子関係を築くことを目的としています。
いつ受けたらいいの?
ペアレント・トレーニングは、子どもに発達障害の診断がついた直後や、育てにくさを感じ始めた早い段階で開始することが望ましいとされています。
特に、幼児期から学齢期にかけては、行動や習慣が定着しやすく、保護者の関わり方が子どもの成長に大きな影響を与えるため、この時期に始めると効果的だと言われています。
ただし、年齢に関係なく、保護者が必要と感じたときが最も適切なタイミングともいえますので、「遅すぎる」ということはないと私は思います。
また、何度も受講される方もいらっしゃいます。
どんなことをするの?
ペアレント・トレーニングでは、「行動(~する)」を見つめ、日常生活での対応力を高めていきます。
具体的な内容には以下のようなものがあります。
- 子どもの行動観察
→問題行動の前後にどのような状況や結果があるのかを記録し、原因やパターンを見つけます。 - 声かけ・指示の出し方
→子どもが理解しやすく行動しやすい言い方を練習します。 - 望ましい行動を強化する方法
→ごほうびや注目を使って良い行動を増やす工夫を学びます。 - 問題行動への対応
→無視や一貫したルール設定など、問題行動を減らすための方法を実践します。
ペアレント・トレーニングは、グループ形式で行うことが多く、他の保護者と体験を共有しながら学べるのも特徴です。
たった一人で学ぶのではなく、他の方の工夫を聞くことができたり、「子どもの対応に困っているのは私一人じゃない」と感じられたりする機会にもなります。
ワンクール6~10回が一般的で、実践と振り返りを繰り返すことで、少しずつ感覚をつかんでいくことができますので、焦らずに取り組むことができます。
ペアレント・トレーニングは、療育機関や医療機関、自治体や市民講座などでも実施されており、最近ではオンラインでも受講することができます。
興味のある方は、是非調べてみてくださいね。