今回は、支援を受けながら働く「福祉就労」という制度についてご紹介します。
これは、障害者総合支援法という法律に基づいて作られたもので、就労継続支援A型、就労継続支援B型という、2つのタイプがあります。
就労継続支援A型ってどんなところ?
事業所と雇用契約を結んで働くスタイルです。
つまり、正式に「働く人」として雇用されているため、最低賃金が保証されます。
令和6年3月時点で、全国に約4,400箇所、約9万人の方が働いており、平均賃金は月に86,000円ほどです。
ただし、利用は、受給者証が必要となるため、市役所などでの申請が必要になります。
最近では、経営の難しさから閉鎖する事業所も増えていて、約5,000人もの方が職を失ったというニュースも耳にします。
だからこそ、「支援があるからどこでもいい」ではなく、お子さんにあった事業所をじっくり選ぶことが大切です。
就労継続支援B型って、どんなところ?
雇用契約を結ばない働き方です。
働く時間や作業の内容は、体調などに合わせて、無理のないペースで決めることができます。
A型のように最低賃金は保証されていませんが、その代わりに「工賃」と呼ばれるお金が支払われます。
令和6年3月時点で、全国に約1万5,000箇所の事業所があり、35万人以上の方が利用しています。
平均工賃は月に約23,000円です。
ただし、これは平均なので、数百円の方もいれば、10万円以上もらっている人もいます。
まとめ
A型とB型の一番の違いは、「雇用契約があるかどうか」「最低賃金が保証されているかどうか」です。
「フルタイムで働くのはまだ不安」
「支援があれば働けそう」
そんな場合に、福祉就労という選択肢があることを、是非知っておいてほしいと思います。