発達支援に特化したフリーランス保育士として活動している小野マサヤと申します。
僕が今回お届けしたいのは、「感情のコントロールがちょっぴり苦手なお子さんへのアプローチ」についてのお話です。
感情のコントロールがちょっぴり苦手なお子さんへのアプローチ
たとえば――
そんなお子さんの姿に、心当たりはありませんか?
保育や発達支援の現場でも、こうしたご相談をよく耳にします。
「遊ぼう」と誘ったのに断られた。
「おもちゃ貸して」と言ったらダメだった。
そんなちょっとした出来事から、怒りが爆発してしまうことがあるんですね。
こうしたお子さん達をよく観察してみると、ある共通点が見えてきます。
それは、「肩が上がっている」「呼吸が浅い」ということ。
特に、息を吐くのが苦手な子がとても多い印象があります。
大人でも、イライラしたときや緊張したときに、肩がぎゅっと上がったり、呼吸が浅くなることってありますよね。
子ども達も同じように「カッ」となったときには、体がぎゅっと緊張してしまうんです。
私たち大人は「落ち着こう」と思ったとき、ふーっとため息をついたりして気持ちを切り替えることができます。
でも、子どもたちはまだその方法を知りません。
だから、怒りのエネルギーをどこにもやれずに、叩いたり、物を投げたりしてしまうことがあるんです。
では、どうすれば、子ども達は感情をコントロールできるようになるのでしょうか?
僕がおすすめしたいのが、「呼吸を整える遊び」です。
たとえば、シャボン玉。
細く長く息を吐くと、大きなシャボン玉がふわ~っと浮かび上がり、子どもたちは夢中になって遊ぶうちに、自然と深い呼吸ができるようになるんです。
他にも、笛を吹く遊びや、ティッシュを「ふーっ」と吹き飛ばすゲームも効果的です。
ティッシュの形を変えてみたり、どれだけ遠くまで飛ばせるか競ってみたりと、工夫次第でいろんなバリエーションが楽しめます。
大切なのは、無理に「落ち着きなさい」と言うのではなく、「楽しみながら身体を整える」こと。
気づいたら呼吸がゆったりしていて、心も落ち着いている。
そんな時間を、そっと用意してあげることが、子ども達のペースを大切にした支援につながっていきます。
呼吸というやさしい入り口から、感情との付き合い方を少しずつ学んでいけるといいなと思っています。