発達障害のあるお子さんの就学先の選び方

発達障害のあるお子さんが安心して学校生活を送るためには、その子に合った就学先を選ぶことが大切です。

今回は「特別支援学級」にフォーカスを当てて、就学先を決めるときに大切なポイン
トをお伝えします。

①お子さんの特性を理解しましょう

発達障害といっても、特性は一人ひとり違います。

例えば、コミュニケーションが苦手だったり、集中しにくかったり、学習の仕方が他の子と違うこともあります。

まずは専門の医師や支援機関に相談し、お子さんにどのような支援が必要かを知ることから始めましょう。

お子さんの得意なことや困りごとを理解することで、より良い就学先を選ぶヒントになります。

②特別支援学級とは?

特別支援学級は、発達障害などの特性のあるお子さんが少人数で学ぶ学級です。

お子さん一人ひとりのペースに合わせた指導を受けることができるため、無理なく学習を進められるのが大きな特徴です。

例えば、集中しやすい環境が整っていたり、社会性を育むための個別のサポートが受けられたりします。

特別支援学級には、主に「知的」と「自閉症・情緒」があり、知的な遅れがあるかどうかによって、どちらの特別支援学級が適しているか検討する必要があります。

③通常学級と、通常学級への「交流」について

通常学級は、発達障害があっても個別の支援が必要ない場合や、おおむね周りの子どもたちと一緒に学ぶことがきる場合、選択することが多いです。

特別支援学級に在籍していたとしても、通常学級の中でみんなと一緒に学ぶ「交流」の時間が設けられることもあります。

「交流」が可能かどうか是非聞いてみましょう。

また、「通級指導教室」という制度もあります。

普段は通常学級で学びながら、必要に応じて週に1,2回程度、個別でサポートを受けることができる場です。

お子さんの特性に合わせて、どのクラスが適しているかを、学校と相談しながら考えていきましょう。

④学校見学に行きましょう

お子さんに合った環境かどうかを確認するためには、学校見学がとても役立ちます。

実際に学校を訪れて、次のような点を確認してみましょう。

  • 特別支援学級の雰囲気(少人数で落ち着いて学べるか)
  • 先生や支援員の体制(お子さんに丁寧に対応してくれるか)
  • 通常学級との交流(他の子どもたちと関わる機会があるか)
  • 保護者との連携(定期的な面談や情報共有があるか)

⑤学校と家庭が協力することが大切

お子さんの成長のためには、学校と家庭が連携することが重要です。

特別支援学級では、個別の支援計画を作成し、お子さんに必要なサポートを行います。

家庭での様子や困りごとを学校と共有し、互いに協力しながら支えていきましょう。

定期的に先生と話し合う機会を持ち、お子さんが学校で安心して過ごせるよう、一緒に見守っていくことが大切です。

まとめ

お子さんの就学先を選ぶことは、保護者の方にとって大きな決断です。

大切なのは、お子さんが安心して過ごせる環境を選び、学校と家庭が協力しながら成長を支えていくことです。

お子さんの可能性を信じ、温かく見守りながら、より良い学校生活を共に作り上げていけることを願っています。

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ABOUT US
伊藤かおり公認心理師、臨床心理士
発達障害者支援センター、大学で障害学生担当、学生相談担当として勤務。現在は16年目の心理職としてスクールカウンセラー、企業向けのカウンセリング事業を展開しながら、保護者支援、支援職支援を行っている。